時代と共に人々の傍らにあった拵が様々な変容を遂げてきたのと同様に、そこに装着されている刀装小道具も変容・変貌を遂げてきた。そしてそれは笄もまた然りである。

  笄が刀装の一部として広く用いられるようになったのは、室町期の腰刀拵からである。
厳島神社所蔵の足利尊氏所用といわれる腰刀(国宝)には、烏銅魚子地に桐紋を高彫した笄が小柄と共に装着されており、毛利家に伝来した菊花文腰刀にも薄手の笄が装着されている。
  古の時代に“髪掻、耳掻”と称され化粧道具として用いられていたものが、実用品として武士の拵の装具の一つとなり一体化されるのはこの頃からと見られる。



菊造腰刀(国宝) 南北朝時代

その後戦乱の世を経て泰平の江戸時代を迎えるに至り、その間に金工界も後藤家の出現、町彫諸家の隆盛等により、図柄は初期の素朴な文様的な表現から絵画的に変化し、装飾技法も多岐に亘るようになり、用具でありながらも芸術品として鑑賞の対象となっていく。
  今回ファインスオードが提供するのは、時代笄と呼ばれる室町〜桃山期の、刀装具の一つとして用いられ始めた最も初期のものである。素材は山銅や赤銅を用いて古調を帯びた魅力に溢れ、図柄は概して文様的で、その簡素な表現方法はその後まもなく誕生し、以降日本の美的感覚の根幹となっていく琳派につながるものとも言えるであろう。
天正拵・時代拵に合わせるのもよし、またその文様的な図柄からやがて興る琳派の胎動を感じとるのも鑑賞の愉しみの一つである。




刀装具販売品 時代笄 無銘(古金工) 枝牡丹図

jkg2669
無銘(古金工)
枝牡丹図

山銅魚子地高彫
55,000円
全長
( length)

21.2cm

肩幅
( width)
12mm
重量
(weight)
47g
   

刀装具販売品 時代笄 無銘 牡丹図

jkg2734
無銘
牡丹図

山銅魚子地高彫金色絵
58,000円
全長
( length)

22.4cm

肩幅
( width)
12.5mm
重量
(weight)
40g
   

刀装具販売品 時代笄 無銘(古金工) 蒲穂図

NEW
jkg3032
無銘(古金工)
蒲穂図

山銅魚子地高彫金色絵
70,000円
全長
( length)

22.95cm

肩幅
( width)
13.7mm
重量
(weight)
51g
   




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