無銘(野村包教)
一矢三鎧図縁頭

no sign (Nomura Kanenori)
"Isshi Sangai " (from "Hogen monogatari ")

赤銅魚子地高彫色絵
縁幅 38.2mm×22.5mm×12mm 頭幅 34.1mm×16.4mm
桐箱

価格 8万

Price 80,000JPY





〜武士の中の武士、八幡太郎義家が弓の凄技で大いに魅せる〜

  一矢三鎧(いっしさんがい)は源氏の棟梁八幡太郎義家にまつわる物語である。弓馬の道、海道一の弓取り等、武士を表現する言葉があり、、また『吾妻鏡』などにも老武者が語る弓戦の極意を若い武士がしみじみ聞き入る逸話などがあり、弓は武士の代名詞であり、弓技に優れていることは武門の棟梁の絶対条件であった。因みに都育ちで伊豆蛭が小島に流されていた源頼朝も挙兵直後の戦では百発百中の見事な弓技を見せている。
  さて義家の弓技の逸話の出典は『保元物語』。革札に鉄札を織り交ぜた鎧三領を弓で射て貫通させたというもの。木の枝に掛けられて揺れる動を物ともせずに射抜いた弓技こそ、源家頭領を継ぐ者が伝授された一子相伝の技であり、カリスマ性の根源であった。
  この縁頭はこの伝説に因んだもの。縁には義家が「やっ」とばかりに放った矢が大きな老松に下げられた胴に深々と刺さった瞬間が描かれている。余人には困難な、鮮やかな弓技に、息を呑んで見守って一同からはどよめきが、頭に描かれた敷物の上に座る清原武則も深く感動し、「お見事!」との感嘆の声を上げている様子。赤銅の裏から図柄を肉高く打ち出し、人物たちは毛彫と色絵が駆使されて、生き生きと表現されている。





源氏系図



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『義経とその時代』
大三輪龍彦・関幸彦・福田豊彦編 
発行 山川出版社
定価1,800円(税込)
(別途送料280円)

第三章 伝説と虚構 装剣金具に描かれた源平合戦


本コーナー執筆者小島つとむによるものです。装剣小道具に描かれた平家物語の世界をもっと堪能されたい方に是非お勧め致します。


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