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茶漆塗鞘肥後脇差拵
刀身 脇差
無銘 祐定(新刀)

Cha urushi-nuri saya, Higo wakizashi koshirae
with Wakizashi
no sign Sukesada (Shinto)


茶漆塗鞘肥後脇差拵 Cha urushi -nuri saya, Higo wakizashi koshirae
拵全長(whole length) 二尺二寸四厘(66.8cm)
柄長 (hilt length) 四寸六分八厘(14.2cm)
 
白鮫皮着黒糸巻柄 covered with white shark skin tied black strings
鞘長(scabbard length)一尺七寸一分六厘(52cm)

目貫 (Menuki)

九曜紋二双図 赤銅地容彫金色絵
"Kuyo mon"
made of Shakudo, iroe

小柄(Kozuka) 雁金図 無銘 赤銅魚子地薄肉彫銀色絵点象嵌
"Karigane", made of Shakudo, iroe, inlay
馬針(Bashin) 九曜紋象嵌 無銘 鉄地銀布目象嵌
"Kuyo-mon", made of iron, silver inlay
縁頭(Fuchigashira) 石目地無文 無銘 赤銅地
made of Shakudo, no sign
(Tsuba) 投桐図 無銘 素銅磨地金平象嵌
"Nagekiri", no sign, made of Suaka, gold inlay

 


脇差 無銘 祐定(新刀)
Wakizashi
no sign Sukesada (Shinto)

備前国 延宝頃 370年前
bizen province, Enpo era (about 370 years ago)

刃長 (hocho)
一尺五寸六分七厘
(47.5cm)
反り (sori)
三分三厘
(1.0cm)
元幅 (moto-haba)
九分三厘 (2.84cm)
先幅 (saki-haba)
七分三厘強 (2.24cm)
棟重ね
(Mune-gasane)
一分七厘(0.53cm)
鎬重ね
(Shinogi-gasane)
二分一厘(0.64cm)

銀着一重ハバキ

昭和四十七年熊本県登録(31826号 9月18日)
昭和51年の貴重刀剣認定書が附されており、「祐定 新刀」と極められております。
This sword was attributed to Sukesada, Shinto by Kicho certificate by NBTHK in 1976 (Showa 51).

価格 40万円
Price 400,000JPY


 茶漆塗鞘の肥後脇差拵。鞘の色合いは深く、金具の色合いと調和し、渋く重厚感がある。鍔は下半が膨らんだ障泥形で、品の良い色合いの素銅地に金平象嵌で桐葉が描かれ、上品な仕上がり。雁金図小柄は肥後金工の作で、魚子が殆ど手擦れて摩滅して、地肌とろりとし、古風な味わいが濃厚。柄は頭が小さめで柄形は先細く、袂の邪魔にならず、栗形も指三本の位置にあり、素早い抜き差しが可能で、実用にも十分配慮されている。
 付帯する脇差は江戸時代前期の備前国祐定の作。一尺七寸程あったものを磨上げて式正の大小の小刀に相応しい長さとしており、今なお、身幅広く、重ね厚く、鎬筋やや立ち、反り頃合いについて中鋒の美しい姿。地鉄は板目に杢を交え、焼の一部は鎬筋にも及んで高低広狭に変化し、小沸ついて刃縁の光強く、焼の谷から足入り、刃中もよく沸づいて眩しく輝き、刃文構成は華麗。帽子は焼充分に残し、表は掃き掛け、裏は浅く乱れ込んで小丸に返る。上野大掾、河内大掾ら名手を輩出し備前池田家に仕えた新刀祐定の美点がよく表れた佳作である。