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薙刀造直し脇差
無銘 吉井
  

Naginata-zukuri naoshi Wakizashi
no sign Yoshii



備前国 室町時代 永享頃 約580年前

Bizen prolvince,Muromachi period, Eikyo era, about 580 years ago

刃長 (hacho)

一尺二寸八分四厘弱
(38.9cm)

反り (sori)
二分六厘
(0.8cm)
元幅 (motohaba)
一寸二厘強(3.1cm)    
棟重ね
(Mune-gasane)
一分六厘半
(0.3cm)
棟重ね
(Shinogi-gasane)
二分一厘半(0.7cm)

上蓋銀地文透彫下蓋赤銅二重ハバキ
昭和45年愛知県登録(12月24日 14536号)
保存刀剣鑑定書吉井
certificate NBTHK (Hozon, attributed to Yoshii)

黒蝋色塗鞘脇差拵
Kuro ro-iro nuri saya, wakizashi koshirae
拵全長 二尺三寸三厘半(69.8cm)
柄長 五寸四分四厘半 
(16.5cm)
鞘長 一尺七寸四分二厘半
(52.8cm)

縁頭
(Fuchigashira)

祇園忠盛図 銘 乗鯉 四分一地毛彫片切彫金高彫色絵
Gion Tadamori" signature Jori / made of Shibuichi, iroe

目貫 (Menuki)
駒引猿図 金色絵
"Komabiki-zaru" (monky lead a horse) / gold iroe
小柄
(Kozuka)
三疋獅子図 無銘 赤銅魚子地紋 裏板金哺
Sanbiki jishi" (3 lions)
no sign / made of shakudo, inlaid motifs made of gold on the ground (Kin-mon)

(Tsuba)

葵唐草文図 無銘 赤銅石目地障泥形銀象嵌 打返耳
"Aoi Karakusa" no sign / made of Shakudo, oval shape, silver inlay



価格 38万円
Price 380,000JPY


 黒蝋色塗鞘の脇差拵。駒引猿図目貫、祇園社頭の縁頭、三疋獅子図小柄はいずれも金色が鮮やかで、ハバキは銀上蓋に施された源氏香文と杉葉文の透かし彫が赤銅地の下蓋背景に映えている。普段差の大小の小刀であろう、何とも洒落た趣向。
 脇差は無銘ながら備前吉井と極められた一振。鎬筋が強く立てられ、鎬地の肉が削がれ、鎬筋が棟に抜け、浅く反りがつき、刃の通りよく、物切れのする姿。地鉄は小杢目肌詰み、僅かに肌目起ち、細かな地沸が厚くついて刃文は互の目、山形の刃、片落ち風の刃を交え、小沸柔らかくついて匂口明るく、金線、砂流し僅かにかかり、小足入り、刃中は匂で澄む。帽子は浅く乱れ込んで小丸、長めに返り、処々棟を焼く。揃い気味の焼頭からは匂が淡く立ち昇り、平地に焼刃の影のような、吉井鍛冶独特の映りが現れ、地刃の変化が豊かで見応えがある。吉井は備前国吉井川を挟んで長舩の対岸に位置する地で、ここに吉則、清則ら則の字を用いる刀工がおり、優れた作を手掛けている。

薙刀造直し脇差 無銘 吉井
薙刀造直し脇差 無銘 吉井


薙刀造直し脇差 無銘 吉井 差表 区上
薙刀造直し脇差 無銘 吉井 差表 中央
薙刀造直し脇差 無銘 吉井 差表 鋒

薙刀造直し脇差 無銘 吉井 差裏 区上

薙刀造直し脇差 無銘 吉井 差裏 中央

薙刀造直し脇差 無銘 吉井 差裏 鋒